同じ名前がたくさん!? バリ人の名前の謎
2026.08.26
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バリ島にきて、バリ人と知り合うと名前がワヤンさん、カデさん、コマンさんとみんな名前が同じだったりします。バリ人の名前は、インドネシアの他の地域と違い、独特の命名法があります。バリの文化において、名前は身分を示すものにとどまらず、性別や出生順、さらには家系の称号までも表すこともあります。この伝統は昔から代々受け継がれており、現在も広く用いられています。今回のブログでは、このバリ人の名前の謎についてお話します!

バリ人の名前の不思議
バリ島によく来られている方ならご存じかもしれませんが、バリ島に来るとホテルやレストランのスタッフ、ドライバーやガイドさんの名前を聞くことが多いです。初めての方だと、同じ名前の人が多く、不思議に思うと思います。実はバリにはバリ特有の命名法があり、他のインドネシアの地域と違い特殊なのです。この命名法はいくつかの情報源によると14世紀ごろから使われているそうです。
バリの命名法は他の多くの文化で一般的な姓の制度とは異なります。バリにはカースト・階級があり、これを「ワンサ(Wangsa)」と呼びます。バリ人の家族のアイデンティティはこのカーストによって定められ、親から子へ受け継がれる姓とは違います。このワンサには4種類のカーストがあり、各カーストごとに名前が違います。
1) ブラフマナ(Brahmana)
この階級は司祭又は宗教指導者のカーストです。このカーストの人達の名前は、男性ならイダバグース(Ida Bagus)、女性ならイダアユ(Ida Ayu)が付きます。
2) クサトリア(Kesatria)
2番目のカーストはクサトリアといい、このカーストの人たちは王族や軍事や政治関係の家系のカーストです。このカースト人たちは名前にチョコルダ(Cokorda)、アナッ・アグン(Anak Agung)などが付きます。そしてこの名前の前に男性なら「Gede(グデ)」、女性なら「Istri(イストゥリ)」が付きます。
3) ウェイシャ(Weisya)
ワンサの3番目のカーストで、産業や商売で働く人たちのカーストです。このカーストの人たちの名前にはデワ(Dewa)やグスティ(Gusti)が付きます。

4) スドゥラ(Sudra)
最後のカーストは一般人または漁師や農民、大工として働く人たちのカーストです。このカーストの人たちはワヤン(Wayan)、マデ(Made)、コマン(Komang)/ニョマン(Nyomang)、Ketut(クトゥッ)が名前に使用されています。この階級が一番多く、バリ人の人口の85%を占めているそうです。

そして、カースト以外に生まれた順番でつける名前が違ってきます。
1) ブラフマナの場合
ブラフマナの階級の人たちは名前が男性ならイダバグース、女性ならイダアユと決められています。
2) クサトリア
クサトリアの階級の人たちはこのような名前になります。
第1子(男女):Raka(ラカ)、Oka(オカ)、ングラ(Ngura)
第2子(男女):Rai(ライ)
第3子(男女) :Anom(アノム)
第4子(男子):Alit(アリッ)
3) ウェイシャ
ウェイシャの階級の人たちの名前はこのような名前になります。
第1子(男):Putu、Gede
第2子(男):Made、Rai
第3子(男):Nyoman、Komang
第4子(男):Alit、Ketut
女性の場合はIda Ayu。Dewa Ayu、Desak、Gusti Ayuという名前が付きます。
4) スドゥラ
第1子(男):Wayan、Putu、Gede
第1子(女):Wayan、Putu、Iluh
第2子(男女):Made、Kadek、Nengah
第3子(男女):Nyoman、Komang
第4子(男女):Ketut
名前の前には、しばしば性別を示す接頭辞が付きます。
I (イ)→ 男性
例:I Wayan Arta (イ・ワヤン・アルタ)
Ni (ニ)→ 女性
例:Ni Made Sari (ニ・マデ・サリ)
日常的な使用では、「I」や「Ni」といった接頭辞が必ずしも発音されるとは限りません。
このように、カーストによって名前が違ってきますが、それによっておこる差別などはありません。あるとすれば、バリ人がバリ語で会話する場合、相手のカーストによって使用するバリ語を変えるくらいですね。(例えば身分が高い人には丁寧なバリ語など)

それから、もしスドゥラ階級の女性が上の階級の男性と結婚した場合、名前も変わります。例えばカデさん(女性)がウェイシャ階級の男性と結婚した場合、デワ・アユ(またはその他のウェイシャ階級の名前)になります。その逆に、階級が高い女性が階級が低い男性と結婚した場合も階級に合わせて名前が変わります。

まとめ
バリに来れば名前が同じバリ人に沢山会うことでしょう。例えば、バリの街中でワヤンさんと呼ぶと大体の人が振り向くのではないでしょうか。最初は不思議に思うかもしれませんが、実はバリにはバリ独特の命名法があるのです。この命名法は階級によって分けられていますが、そのせいで起こる差別などはありません。昔から代々受け継がれているこのバリならではの文化はとてもユニークですよね。
<小山市 エマールグループ>
