世界のおもしろ見聞録 え~~?そうなの? オリンピックと野球

株式会社エマール広報担当MADAMHです。

立秋とは名ばかりでまだ8月なのですが、暦上は秋です。夏本番暑い日が連日続いています。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?




2024年7月26日から8月11日まで、第33回オリンピック競技大会がフランス・パリを中心に開催されました。

パリでオリンピックが開催されたのは1900年、1924年に続き3回目でした。次回はロサンゼルス2028(新しい世代のための新しいオリンピック)です。

なぜ4年に一度なのか知っていますか? 争いが絶えなかった古代ギリシャで、休戦を促すために4年に一度競技大会を開いたのが古代オリンピックの始まりで、当時の4年を一周期とする古代ギリシャの暦にならって、現在も4年に一度開催されています。


毎回目にする五輪のシンボルマークですが、皆さんは五輪マークの色を正確に思い出せますか?

向かって左の上段から青、黒、赤、向かって左の下段から黄、緑となっています。

この五輪マークはオリンピックのシンボルであり、オリンピックの創始者であるピエール・ド・クーベルタン氏が考案しました。

古代オリンピックの開催地の一つであるデルフォイの祭壇にあった休戦協定を中に刻んだ五輪の紋章に着想を得て製作し、1914年にIOC設立20周年記念式典で発表されました。

同じ大きさの結び合う5つの輪は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、オセアニアの5大陸の団結とオリンピック競技大会に世界中から選手が集まることを表現しています。

この「五輪」という言葉には、「五つの大陸」ということだけではなく、宮本武蔵の五輪書で示されている【仏教の万物を構成する「地・水・火・風・空」が揃う世界の最高の舞台】との意が込められているそうです。

2020年東京オリンピックでの実施競技は33競技でした。

本大会では、32競技 329種目が実施され、開会式ではパリ中心部を流れるセーヌ川が舞台となりました。

オリンピックの種目として話題に上ることが多い野球ですが、2020東京大会では日本代表が優勝し、多くの日本人が感動を分かち合いました。

ところが2024パリオリンピックでは、野球は開催種目から除外されています。

なぜ野球はオリンピックから外されてしまったのでしょうか?

今回は、野球がオリンピックの種目から外れた理由を解説と今後の復活はあるのかについての調査を見てみましょう。


日本では特に人気のあるスポーツの一つである野球ですが、 パリ2024大会では実施されません。

今回野球が除外された理由は、野球がオリンピックの正式種目ではないからです。

オリンピックの正式競技は35で、その中の種目は200以上が登録されています。

しかし野球はそもそも正式種目に含まれていないのです。

東京オリンピックで野球が行われたのは、その大会に限り正式種目と同じように実施される追加種目として野球がIOC(国際オリンピック委員会)に認められたからです。

2020年東京オリンピックから開催国が追加種目の提案をできることになったため、日本は人気の野球とソフトボールを提案した結果、追加されることになりました。

ただし野球は一度も正式種目になったことがないわけではありません。

野球は1904年のセントルイス大会で公開種目として実施され、1912年のストックホルム大会、1936年のベルリン大会、1956年のメルボルン大会、1964年の東京大会、1984年のロサンゼルス大会、1988年のソウル大会でも公開種目として実施されました。

そして1992年のバルセロナ大会ではついに正式種目として採用され、2008年の北京大会まで5大会で正式種目として実施されました。

しかし2012年のロンドン大会でソフトボールとともに正式種目から除外され、以後は正式種目になっていないのです。

野球の国際連盟には124の国と地域が参加していますが、実際の競技人口は世界的に見ると少ないのが現状です。環太平洋の特定地域以外ではあまり盛んではないというのが除外された大きな理由でした。

つまり日本人には意外ですが、野球は世界的にはかなりのマイナースポーツなのです。

日本ではプロ野球も盛んに行われているため、オリンピックのために野球場を建設する必要はありません。しかし野球は世界的にはマイナースポーツなので、多くの国には野球ができるスタジアムはほとんどないのです。

つまりオリンピックのために高い費用をかけて野球のスタジアムを建設する必要があるということ。

しかもその球場はオリンピック後にはほとんど使われる見込みがありません。

オリンピックの日程は約2週間。野球は試合時間が長く、連続して試合が組みにくいためオリンピック期間中に収めるのが難しくなります。




東京オリンピックの野球は11日間に渡って開催しました。しかも参加したのは6カ国だけでした。

次回の2028年大会は世界一野球が盛んなアメリカのロサンゼルスで開催されるということで、ソフトボールと共に追加種目に決定しているのです。

野球ファンにとって大きな期待が高まりますね。

開催国でそのスポーツが盛んであるかどうかも、実施できるかどうかの決め手となる裏事情があるのですね。