知っていますか?「聴導犬」
2024.01.19
皆さん盲導犬のことはご存じだと思います。今回は聴導犬について、お伝えします。聴導犬とは、聴覚障がい者に、生活で必要な音をタッチして教え、音源に導くなどの役割をして、安全で安心な生活を送れるように導く、身体障がい者補助犬のことです。
聴導犬の役割は、様々な生活音を聞き分け、耳の不自由なパートナーに正確に伝えるというとても 重要なことなのです!火災報知機などの警報、玄関のブザーや電話(FAX)などの呼び出し音、スマホの着信音・目覚まし時計の音や給湯器・電子レンジの料理タイマーの音などを聞き分け、音の種類によって使用者への合図を変え、必要な情報をパートナーに正確に伝えてくれます。また必要に応じてそれら音の発する方向へ誘導、特に、警報音では、眠っているパートナーを起こし、避難を促すなど、命を守る働きをします。コミュニケーションとして音によって指示を理解できるようにも訓練され、パートナーとのスムーズな情報共有・身の安全の確保を可能にしています。聴導犬は家の中を中心に、公共の場でもその役割を大きく発揮してくれます。
聴導犬のお仕事が向いている犬種ですが・・・。
体の大きさ、種類、年齢(訓練開始)は決まっていません。家の中での仕事のみと、屋内外の仕事もできる場合とがあります。聴導犬の育成や訓練は、様々な団体や協会が取り組んでおり、それぞれ決められた規約に従って候補犬の選定を行ないます。盲導犬や介助犬と違い、力が強かったり、大きい体である必要はありません。元々ペットとして暮らしていた犬や保護犬から適正のある犬を訓練していきますので、音に反応しやすく人間が大好きであればどの犬にも可能性はあるでしょう。但し、聴導犬は補助犬ですので特殊な訓練や試験をパスしなければいけません。
多くの難しいプロセスを経て、聴導犬となってくれるのですね。
聴導犬希望者は、問合せ・イベント/講演等参加・希望者参面接・希望者意思確認(3回)・指定機関での相談・面談/診察・意見書作成・聴導犬使用申込・犬とマッチング・合同訓練・認定試験・聴導犬使用者認定(知識・実技)と、これまた多くのプロセスを経て、パートナーとなることになります。
基礎訓練の日数は60日以上、合同訓練は10日以上、しっかりと訓練を行って、障がい者の良きパートナーになってくれています。 もしも街中で見かけた場合は、使用者の方の聴覚が不自由だということが分かると思います。アナウンスでの注意などは、聴導犬から伝えることができませんので、駅のホームなどではお手伝いをお願いしたいと思います。
聴導犬はペットではなく、訓練を受けた身体障がい者補助犬です。他に盲導犬、介助犬が該当します。